ヘイセイラヴァーズ

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水木金じゃまだ早い(Hey!Say!JUMPライブDVD『DEAR.』感想④)

 ヘイセイジャンプのことをみんながだあいすきになってしまう理由はその歌詞にある。疲れたココロに染みわたる、その甘くて優しくて切なくてラブラブな歌詞。全肯定感。はーと飛びすぎ。姫扱い。

 彼らの事を早く彼女にあうぃたい・早く彼女にキスしたい系と種類分けしたのはいったいどこの天才か。彼らの歌は誰かを応援する気が一切ない。とにかく彼女がかわいくて、もうその子が頑張っているのかどうかわかってない見えてない、どっちでもいいってかどうでもいい、とにかく早くキスさせて。この全肯定感。

食うか食われるか、なにかを手に入れるためにはなにかを差し出さなければならない、弱みを先に見せた方がやられる、等価交換のこの世の中で、こんな風に自分からあけっぴろげですべてをさしだせる、ただ与えるだけが出来る子、これはモテますぞ。人の心を溶かしますぞ。

どんなメロディーだろうが、ポップだろうがバラードだろうがとにかく爆走追いかけ体質全開。だけどそんな風に自分を思ってくれている人がいることが、頑張れと何度言葉で言われるよりも一番の応援になったりするんだよなあ……と重い愛にまみれながら気が遠くなってくる。

 その中でも中毒性の高い麻薬ソングは、『パピーブー』、これに決まりですネ。頑張り屋なのはイエスアイノウ、むちゃくちゃしないで倒れたら困る、僕目前で後ずさるとかどこまでいやすの?……コラ!あんたのほうがどこまでいやしてくるつもりなの!すべての言葉をそっくりそのままお返しします!優しいくびわとかいうな、そう簡単に。テンションあがりすぎて、興奮しすぎてブラジルまで掘り進める勢い。

 そしてこういう歌詞に追い打ちをかけるあの歌い分けの妙。この人はこのことばは言わないだろー(言われたら死ぬからやめて。)というところに確実にその人をぶちあててくるそのセンス。気合が違う。優しそうな人ががっついて、厳しそうな人が甘やかしてきて、翻弄されて身が持たず、またブラジル人にメーワクが……ブラジルとの国交の危機。

 そんなに照れたりしたら勘違いしてしまうよ、ってたぶんそれ勘違いやない……謙虚すぎる、自信を持て。

 誰とは言いませんが、この瞬間のときめきがたま~んな~い、ってこっちの方がたまらんから顔をくしゃっとすな。

 その隣の人も、しびれちゃってうまく言えない、とか東北のシャイな感じを出すな。かわいすぎて涙出るわ。

 目を離したすきにそこのあなたも、ビターな静寂すら君は楽しんでいるように空を見てる、とかおしゃれか。年上の美人に見とれてセクシーにため息ついたりしたらダメ。美しすぎて絵かと思ったわ。

 理性を保つためのそんなつっこみの連続で、私の大事な土曜夜は意味深にきらめいていく。